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地方に収益物件を持つということ

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収益用不動産を探すエリアは人それぞれ考え方が大きく違います。車で1時間程度で行ける範囲内で探している方がいる一方、全国各地に物件を所有しているオーナーもいます。何が正解ということもありませんが、自分が住んでいるエリアに近い場所で収益物件を持てば、土地勘も有るので購入に際しさほど不安も無いかもしれません。しかしその反面探す物件数は非常に少なくなるので、あまり比較が出来なくなるというデメリットも生じます。
首都圏に住んでいる方が中部、関西、九州、四国等の幅広いエリアで収益物件を保有するということがどういう意味を持ち、メリット、デメリットはどのようなものがあるか考えてみましょう。
①融資を受けられる金融機関を探す
「地方にある高利回り物件を購入したいが融資をしてくれる金融機関が見つからない!」という声は大変よく耳にします。物件を扱う不動産会社に「金融機関を紹介して欲しい」というコメント付きでメールが来ることも頻繁です。いわゆる投資物件専門の不動産会社のPRコメントで「弊社は融資アレンジが得意です・・・」のようなコメントを多く見受けることがありますが、基本的に融資を受けられる方は不動産会社の紹介でなくても融資が通ります。反対に融資が無理な方は不動産会社の紹介でも融資が通りません。そのため、原則的には融資を受ける金融機関はご自身で見つける以外はありませんが、数少ない全国対応をしていたスルガ銀行がこのような形で現状は融資が出来なくなってしまったため、メガバンクかノンバンクの中から探すのが基本となります。地銀の場合は全国対応が基本的には困難であり、信金での融資はほぼ不可能と考えられます。
ここで注意をしなければならないのが、収益物件の購入を希望する際に、不動産会社に連絡する時点で「金融機関を紹介して欲しい」というコメントを入れた場合は不動産会社からすると「購入見込の低い方」という見方をされる可能性が高く、購入希望者の満足のいく対応がされないことも有り得ますので、そのようなコメントはなるべく控えた方が無難です。「融資先をご紹介可能です!」とコメントのある不動産会社でも地方物件の融資を通す裏ワザとかは有りませんので、期待するだけ無駄でしょう。
物件の詳細資料が欲しくても、不動産会社の担当者が「銀行も決まってないからどうせ買えないかな」と判断してしまい、資料の収集をしてもらえない可能性も出てきます。担当者からすると資料の収集、整理にも手間暇がかかるので出来るだけ購入見込み度の高いお客さまを優先して対応しようと考えるのも無理はありません。
もちろん現金で購入出来れば問題ありませんが、どうしても物件自体小さくなってしまいますので、あまり地方に物件を持つメリットが生まれません。折角地方に物件を持つのであれば銀行融資が受けられるそれなりの物件を購入し、ポートフォリオに加えることをお勧めします。
②リスク分散
地方に収益物件を持つ最大のメリットは大規模地震等の災害に対するリスク分散の意味合いが大きいことがあげられます。首都圏在住の方が自分の住まいの近くだけに収益物件を保有していた場合、首都圏直下型の大地震が起きた時にどうなるか。考えただけでも恐ろしくなってしまいます。仮に一棟アパマンを数棟自宅近くに持っていたとして、地震保険に加入をしていたとしても地震保険では最大物件評価額の50%までの補償となりますので、万が一でも地震で建物が倒壊した場合は保険金で建物を再建築することは一般的には不可能です。全ての収益物件が被害を受け、多額のローンを抱え返済が滞った場合のことを考えるとリスク分散の意味合いから地方に物件を所有するという意味合いも出てくるでしょう。
③地方物件の不動産価値はこれからどうなる?
毎年公表される相続税路線価や基準地価等の土地の評価額を示す指標の推移を見ますと、全国平均はバブル後初の4年連続の上昇となり、雇用の改善や低金利の恩恵を受けようやく地方都市の地価も交通利便性の良い立地を中心に評価額が上昇傾向になってきました。地方の地価の上昇を受けこれから積極的に地方所在の収益物件を購入しようと考えている投資家の方も多いかと思われますが、地方所在の物件を購入する際は首都圏の物件に比べより慎重に物件調査を行うようにした方がいいでしょう。
地方物件の魅力は何といっても利回りの高さですが、利回りが高い分リスクもそれなりに大きいということも十分認識することが必要です。地方物件を購入する際に重要なのは将来的に高い利回りが確保出来るストーリーが作れるか」という点でしょう。
例えば一棟マンションで利回り15%の物件が有ったとします。首都圏ではほぼ見つけることが不可能な利回りですがこれだけで直ぐに飛びつくのは大変危険です。土地勘の無い場所の場合は、まずは自治体のHPから人口増減の推移を確認することからスタートしますが、その物件が現在は入居率は低調でも将来的に高稼働となるにはどうしたらいいか、現在満室でも将来的に満室状態を確保するのにどのようにオーナーとして対応していけばいいか、将来的なビジョンが描けなければ購入は控えた方がいいかもしれません。
分かり易い例でいえば築古のアパートで満室、高利回り物件が有ったとします。満室の理由は近隣に上場企業の工場が有りそこの従業員がいつでも入居しているので、これからも満室に近い入居率は確保出来そうだという理由です。しかしここで注意をしなければならないのはその工場がこれから少なくとも10年、20年と稼働しているかどうかということです。記憶に新しいところでは東日本大震災で津波被害を目にしたメーカーの多くが、沿岸部から内陸部に工場を移転したという話です。これによって近隣のアパマンオーナーが大打撃を受けたのは言うまでもありません。このような可能性も含め、将来的なビジョンを描くことが大切になってきます。
④アパマンを持つかビル等の事業系物件を持つか
それでは地方に収益物件を持つ際にどのような物件を所有するのがいいでしょうか。これはひとえに物件次第という側面がありますので、これという正解はありませんが、これからの不動産価格や人口動態がどのように推移するのかを考えればある程度の答えが導かれてきます。まず言えるのがこれからは確実に人口減時代が訪れるということです。そして人口減の幅が大きいのが地方都市で、首都圏はまだ暫くの間は現在の人口を維持しそうです。そしてもう一つは土地の路線価等も地方都市が下がっており、首都圏の土地は上昇しているという傾向にあることです。
この2点を基に考えた場合、まずアパマンを所有する場合は人口減の流れに逆らうことの出来る物件であるかどうかを検討しなければなりません。相場に比べ安く買うことが出来、賃料を安くしても十分採算が合う物件であれば問題無いでしょうが、なかなかそのような物件に巡り合える確率はかなり低いと言わざるを得ません。しっかりと市場調査をして現状の賃料をこれからも維持できる物件かどうかを見極めることが出来るかどうかにかかってきます。
次にビルや店舗・事務所、倉庫等の事業系物件を収益用に所有する場合はどうでしょうか。まず首都圏に比べ事業系の売り物件は地方都市には少ないという前提があります。そのため欲しいと思っても売り物件が少ない為なかなか自分が欲しいと思う物件を探すのに時間がかかってしまうのが一番の難点かもしれません。最近は倉庫を収益用に探している個人投資家の方も増えてきていますが、アパマンに比べ物件数は1割以下ですので価格帯も含め希望にマッチする物件が出てくるのを待つのも必要となってきます。
事業系の物件を所有するメリットはあまり築年数を気にすることなく貸すことが出来るという点と、内装費もアパマンに比べ一般的にはかからないという点、そしてアパマンに比べ一旦入居した場合は入居期間が格段に長いという点が挙げられます。デメリットは物件数が少ないということと融資が受けにくいという点でしょうか。そのため融資が受けられそうな物件で希望に近いものが出た場合は早めに具体的な行動に移った方がいいでしょう。どのような物件がいいかという問題ですが、ビル、店舗系の物件の場合は立地が極めて重要なため、駅近で立地の良い物件で売り物件が出た場合は多少価格が高くても検討すべきだと思われます。倉庫、工場系の物件の場合は駅近等は殆ど関係ありませんが、前面道路幅が最重要になってきます。大型トレーラーが搬入可能な物件であれば築古物件であっても入居付はかなりしやすいためお勧めです。利回りもアパマンに比べかなり高めの利回りが期待出来るので地方物件では一番のねらい目かもしれません。
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